激辛スーパーミンキーブック8
☆ お わ り に ☆
この本は私の手違いから前半をクリアしてしまって書き直すことになったり、どうしても内容が批判的になってしまうために絶えず出版に抵抗を感じていたりしてかなり苦痛に満ちたものになってしまった。それで私が9年前に描いたマンガとか変な辞典をつけて何とかちょっとは雰囲気を和らげたつもりだ。ただ、どうしても『夢の中のロンド』以降の以前のモモらしさを全く欠いた作品を見ると強い反感を感じずにはいられない。というのも、私にとって『ミンキーモモ』とは82年に放送されたもののことしか指していないからだろう。OVA以降の作品とのあまりのギャップの大きさに耐えられないのだ。あの時のモモの面影だけを追い求めている。それが今となっては蜃気楼だとわかっていてもだ。
ひよっとしたら今はモモに遅すぎるさよならを言う時なのかもしれない。初めてミンキーモモをアニメ誌で見た時には3流魔女っ子アニメか、と思っていたが、『機械仕掛のフェナリナーサ』の脚本を読んでからその考えは間違っていることに気付いた。「これだ!これこそがおれが求めていたアニメだ!」その時から親の前で女の子向けのアニメを見るという恥ずかしさに耐えながらも私は思った。……自分の予想を上回るほどこれは面白い!きっと一生好きでいられる作品になるに違いない。だからモモの最終回は本当に辛かった。その後せっかく次々と新しいモモが出てきたが、どれも満足できるものではなかった。
絶望。そして苛立ち。
これが人生、なのかもしれない。何一つ自分の思い通りになんていかないもの。まるで10年前が夢だったように思えてしまう今日このごろだ。そう、人生そのものが夢なのだから。
Life,what is it,but a dream? (人生、それは夢でなくて何だろう?)
Lewis Carroll
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