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2021年10月 2日 (土)

海モモついに祝30周年記念!! #ミンキーモモ

海モモこと「魔法のプリンセス・ミンキーモモ('91)」がついに30周年を迎えた。おめでとう。

30年前の1991年10月2日、放送開始。夢の国マリンナーサからやってきた2代目ミンキーモモの大冒険である。

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今日だけは(笑)褒めていこう。

もはや今では失われた戦わない魔法少女が日常的な出来事で感動を生み出すという、非常に難しい物語作りを毎回丁寧に行っていた。自然の大切さ、無くしてはいけない人の優しさ、大切な親子との絆、時には鼓舞し、時にはケンカ、友情、人間と妖精……そして夢と希望。その全てを描き切った名作である。必ずしも魔法が役に立つとは限らないが、それでもモモは必死に皆の役に立とうとする。皆の心を開こうとする。

そう、モモは夢を持つ人の味方なのだ

しかし、その一方で普通の女の子……経験不足の子供。そのために思慮浅く失敗もする。「どうすればいいのか」判断できずに、その時の感情で物事を決めてしまう事も。そして彼女を待っているのは……?

海モモは泣かなかった。一度も泣かなかった。負けず嫌いの彼女は涙を見せられる相手がいなかったのだ……。

安定した作画、シンセを中心にした軽快な音楽、わかりやすい演出は時にはドタバタ、時にはしっとりと感動を伝えてくれた。作画では多忙な渡辺浩氏に代わり、実力派アニメーター富永真理氏が主要なデザインや大事な回の作画監督を担当した。更に林原めぐみさんをはじめとした声優陣の熱演もあってOVAが作られるほどのヒット作になった。中でも特筆すべきなのは天才シンガーソングライター岡崎律子さんの起用である。岡崎さんの音楽によってモモの世界が深い感動へ導かれたといっても過言ではない。彼女もまた一人のミンキーモモだったような気がしてならない。

原作者の首藤氏も今度は打ち切りではなく、自分の予定どおりに物語を最後まで描き切ったので満足だっただろう。更に未放送三本が追加されて、湯山監督もまた自分だけの最終回を作ることが出来たようだ(※魔法少女マガジンのインタビュー参照)。

OVA「夢にかける橋」ではテレビと違うミンキーモモの新たな可能性を引き出した。そして「旅立ちの駅」で2人のモモは再び出会い、そして別れ……ミンキーモモ・シリーズは完結したのだった。

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海モモが作られたのは、かろうじてまだバブル経済の頃で、これが最後の好景気とも知らずに日本は浮かれていた。そんな中でも「そんなに無駄遣いして大丈夫?もっと大切にしないといけない事ってあるでしょ」という警鐘を鳴らしていたのが海モモ。どこかニヒリズムを感じさせつつも、誰もが捨てきれない「夢と希望」を描いたのが「ミンキーモモ」ではないか思うのである。

そんな海モモも30周年、余り祝われないのは不憫ではあるが、それもまた減少した夢のエネルギー(夢と希望)のせいかな、と思ってみたりする。

首藤さんも芦田さんも岡崎さんも、もういない。自分に祝う資格はないけれども、祝う事ができない人達のためにも僭越ながら今日は海モモ30周年を祝いたい。

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