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2021年10月11日 (月)

ミンキーモモと自殺

最終回(46話)で空モモは交通事故死するわけだが、これについてスタッフは自殺幇助にならないか心配していた。「死んだら転生して人生が良くなるかも」というわけである。いくら子供だって、そんな事は考えないだろうし、今(2021年)なんてエンタメは転生ブームだ。だからって誰も本気で自殺しようなんて思わない。

何で「自殺」というキーワードが出てきたかというと、作者の首藤さん自身に自殺願望があったからだ。そもそも空モモの交通事故死は自殺的な面がある。「魔法では何でも出来てしまう。自分(人間)の夢を見るには人間になるしかない、この人生は終わりにしよう」という自殺である。

実はこれだけではない。海モモ「燃えよ!スクラップ!?」でも捨てられたゴミが自分達の居場所を求めて瞬間移動を繰り返すが、最後は諦めて自ら燃えてしまう。

OVA「旅立ちの駅」でも駅に捨てられたゴミ(と死んだ子供達)が最後は自ら昇天していく。

首藤さんのブログ(2009/1/23)。

死ぬ時は僕の人生、無駄だったと自分だけでも思いたくはない僕ですが、そんな思いを持つ余裕もなく事故のような死は訪れてくるかもしれず、頭が呆けて周囲に迷惑をかけながら死ぬかもしれず、得体のしれない嫌生感に襲われて自殺してしまうかもしれないし……だから、今は、時間を大切にして、無駄のないように生きろ……ということなのでしょうが……みなさんは、今年もお元気で頑張ってください。

しかし、それでも体調を崩して持ち直し2010/5/2には「体調を崩し、路上で倒れ救急車で運ばれ、それ以後、病院通いをしていましたが、まあ、入院はせずになんとかなりそうです。しぶといなあ……と自分でもあきれます。」と書きこむ。

頑張って元気になろうと言うのは口だけで、本音はもう死にたいと考えているような雰囲気で実際この後に亡くなっている。

「ミンキーモモ」に漂う自殺に対する憧れ。それは首藤さんの憧れだったように思う。その根底にあるのは……

現状に対する不満からの脱却」である。首藤さんからすれば「(ゴーショーグン最終巻とか)やりたい事があるのに全然できてない」→「面倒くさいから死ぬ」である。空モモにしても転生以外にも方法はあっただろうし、スクラップ達だって諦める事はなかった。でも最後は「面倒くさいから死ぬ」なのだ。

確かに生きていくのは面倒くさいし、やりたい事を実現させるのは更に面倒くさい。自殺という魔法に頼った方が楽なのである。そして自殺というのは首くくって死ぬ事だけではなく、体調が悪いのを知っているのに身体を労わらないで駅で急死する事もまた自殺といえるだろう。そんな自殺に魅力を感じる男が作ったアニメには、たまらない美しさがある。それは死によって得られた永遠の美しい命なのだ……だからこそ「ミンキーモモ」は美しい(ブンドル風)。



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