戦国魔神ゴーショーグン
久しぶりに「戦国魔神ゴーショーグン」の全話・映画・OVAを完走した。「ミンキーモモ82」の兄弟作と呼ぶぐらい関係が深い作品だ。
ウィキペディアには主人公がケン太と明記されているが、グッドサンダー3人組も出番は多かったので疑問に思う。謎のエネルギー「ビムラー」を狙う悪の秘密組織ドクーガから逃げ回るグッドサンダー移動基地。秘密兵器ゴーショーグンに乗って撃退する日々だ。このビムラーは宇宙から飛来した生命を進化させるエネルギーだったのだ。ビムラーとともに成長したケン太は宇宙の生命体と接触する地球代表として選ばれて旅立ってしまう。
最終回でドクーガの首領であるネオネロスは倒されるが、三将軍が罪に問われず楽しい人生を続けていくのは納得がいかない。更にOVA「時の異邦人」では仲間になっている。ケン太やイザベルの父を殺害しただけでなく、数限りない戦争や経済混乱を引き起こしていたのに変ではないか。グッドサンダー3人も正義感から戦っていたわけではなく、所謂傭兵だったから気にしていないのか?
ミンキーモモも普通の魔法少女アニメではなかったが、ゴーショーグンも普通のロボットアニメとは違っていたわけだ。テレビ版は「2001年宇宙の旅」そのものだった。
「時の異邦人」では空モモ同様にレミーは交通事故に遭う。そして空モモ同様に、その心の中で悪夢と戦って勝つ。
原作者・首藤剛志が本当に描きたい世界観が「時の異邦人」だったように思う。子供達の為にアニメを作っていたのは仮の姿で、自分の作り出した悪夢に苦悩し、自己の存在意義を見つめなおす……その姿を描く事こそが首藤剛志の本懐なのだ。
ゴーショーグン・シリーズの方が打ち切りなど邪魔なく描けたとすると、やはり空モモが交通事故死する結末は首藤剛志にとって不本意だったに違いない。悪夢と戦って勝つ空モモ最終回「さよならは言わないで」の方がよりゴーショーグンのエピソードに近い。空モモのロマンアルバムの座談会でも本人は空モモを殺したことに納得いってない様子だった。
ゴーショーグンのテレビ版はとにかく作画が酷い。スタッフは空モモとそんなに変わらないはずなのに通してマトモだった回はなかった。もっとも空モモも最初は酷くて葦プロの社長が怒ったから改善されたという話も聞く。
小説は未完なので読む気がしない。ミンキーモモと違ってゴーショーグンは首藤剛志のライフワークだったはずなのに、病気には勝てなかったか。ゴーショーグンの結末を描き切ってほしかったものだ。と何度か書いてる記憶もある……。
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